子供は100%で生まれてくる

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もとをただせば、孫の世代に「生きやすい社会」を手渡したいという気持ちから、食の問題に切り込んでいったのを思い出します。取材を通り越して、自分で自然農法の理論化にチャレンジしたのも、すべてはいまの子供、これから生まれてくる子供たちの幸せを願ってのことでした。

さて、実際に初孫が生まれて、成長する様子を見ていると、とても興味深いことが分かってきました。それは、人間が生まれた瞬間、肉体以外は「すべての能力」を持って生まれてくるということです。

抽象的な表現でイメージしにくいと思いますが、このことは、子供の発達の専門家である妻も、いままったく同じ意見を持っています。

私たちの孫娘(初孫)は、これを書いている時点で1歳10か月です。身長81cm、体重13kgで丸々とした体型です。身長はほぼ平均値。体重は平均より2kg以上重い計算です。これだけだと「やや肥満」の診断が出そうですが、実は真逆です。自宅や公園、ビルの階段を手すりにつかまらず上り下りします。両足ジャンプで身体が浮きます。かなり言葉が達者で、大人の会話は、ほとんど理解しているように見えます。その証拠に、絶妙なタイミングで相槌をうったり、笑ったりします。

私には判断できないのですが、この月齢では、驚異的な成長速度らしいです。

こんなことを書くと、日本では「自慢話か⁉」と嫌がられる話だと思いますが、そうではありません。これまで、「人間の赤ん坊は身体も心も未熟なまま生まれてくる」と考えられてきました。そして、成熟させるために、親や周りの大人が子供を教育し、導くのだと。しかし、それは大きな間違いだったのではないか、という確信です。

そもそも、人間が生まれてきたとき、肉体以外はすでに100%の能力を持っていて、その才能を摘まないように気を付けていれば、赤ん坊は才能をそのまま開花させていくのだろうということです。

このことは、偶然といえば偶然にわかりました。臨床心理士であり、病院で乳児検診などの現場も経験してきた妻が、その経験や知識を生かしながら孫の成長を見守ってきました。日々、孫の成長に合わせて、何気ない会話の中で妻が娘にアイデアを提示します。

例えば、身体の左右のバランスを整える手足の運動とか、脳の発達を促す声かけ、言葉かけなど。娘は夫と協力して、穏やかに、根気よく赤ん坊に接してきたようです。すると、昨日できなかったことが、今日できるようになる。1週間後にはもっと上手にできるようになっている。地味ですが、その毎日の積み重ねによって、信じられないスピードで成長してきたようです。

いま、妻と2人で外出したときに、小さな子供を連れた若いご夫婦を見かけると、妻は子供の様子をよく観察しています。とくに妻のチェックはかなり厳しいです。子供の発達具合、親の接し方などを見て、いろいろな問題点が見えるそうです。

つい先日、私がかわいらしい赤ん坊の様子を見て、「(生後)3か月ぐらいかな?」と声を出すと、妻は驚いたようにこう返してきました。「いやいや、6か月はいってるでしょ。ひょっとすると7、8か月ぐらいかも」。私は、自分の孫娘のことしかわからないので、孫娘の3か月ぐらいのころと同じに見えたのですが、その感覚が世間とかなりずれているそうです。

いまの多くの子供たちは、かなり発達が遅れているらしいのです。妻は、自分が子育てしていた時は気づかなかったけれど、冷静に孫の成長を見ていると、気づくことがたくさんあると言います。とくに、人間の赤ん坊は、決して未熟で生まれてくるのではなく、親や周りの大人の無知な接し方によって、赤ん坊が持つ才能の芽がどんどん摘まれていることを知ったというのです。

人間は、生まれたときに100%の才能が、年とともに、周りの大人の対応によってどんどん削られていく存在なのだ──これがいまの私と妻の結論です。なので、なるべく才能の芽を摘まない子育てこそが、私たち大人の役目なのだと。

生まれてからの365日は、とても大事な、貴重な時間のようです。もちろん、接し方だけではなくて、何を食べるのかも大事です。食に関することは私の守備範囲。野菜や果物を夢中で食べてくれる姿を見ると、とても幸せな気持ちになります。

日本中の子供たちが、自然に才能を開花させる社会になると良いと思っています。

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